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毎日新聞コラム「母と乳」を読んで②

      2015/10/09

インターネットによる偽「母乳」の販売問題をきっかけに始まった、毎日新聞のコラム「母と乳」の第2回目が掲載されました。

今回は、日本における「スムーズな母乳育児を指導してくれる分娩施設が少ない」という問題について書かれていました。

私自身の出産経験も含め、感想を書いてみたいと思います。

 

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日本における現在の分娩施設の問題とは?

今回のコラムに登場した日赤医療センターでは、次のような母乳指導を行っているそうです。

同センターは入院中1日14回の授乳を目標にしている。母乳は出産後に自動的には出ず、赤ちゃんに吸われて脳が刺激を受け、分泌が促される。このため出産直後の頻繁な授乳がカギとされる。

mainichi.jpより引用

そして、同センターで出産した女性は

「授乳指導が厳しい病院と聞いていたけれど、母乳が出やすくなるよう、じっくりマッサージをしてくれて、搾乳も手伝ってくれた。本当にサポートしてもらえた」

mainichi.jpより引用

と話しています。

母乳育児が初めてのお母さん達は「どうして母乳が分泌されるのか?」「そのためには何をしたらいいのか?」を知りません。

私もそうでしたが「出産すれば、勝手に母乳が出て、赤ちゃんに乳首をくわえさせれば、赤ちゃんが勝手に飲む」と思っていました。

また、以前から感じていたことですが、WHOの「母乳育児を成功させるための10カ条」にある「分娩後30分以内に母乳を飲ませられるようにする」という内容は「出産すれば、30分以内に母乳が出る」という誤解を招くような気がします。

事実、私も「出産すれば30分で母乳を出せる」と思い込んでいました。

出産前から、母乳が出始めるお母さんもいらっしゃいますが、ほとんどの方は、出産後すぐに母乳は出ません。

「どうやったら母乳が出るのか?」「どうしなければ母乳が出ないのか?」ということを、新米お母さん達に教える必要があるのではないでしょうか?

例えば

・分娩後、すぐに母乳は出ない

・赤ちゃんに乳首を吸われる刺激によって、母乳は生産される。そのために、1日10回以上は、赤ちゃんに乳首を吸わせる必要がある。たとえ母乳が出ていなくても、乳首をくわえさせるという行為が大切である。

・母乳の分泌を促すには、専門家のマッサージを受けると効果的である

・乳首を傷つけないために、赤ちゃんの抱き方を工夫する必要がある

など、まだまだ挙げたらキリがありませんが…。

私が出産した病院は、母乳育児を推進しており、分娩翌日から「母子同室」でした。

出産の大仕事を終えた体が休まる間もなく、赤ちゃんと一緒の生活が始まります。

私が第二子(第三子?)を出産したとき、私は病院の大部屋に入院していたので、ほかのお母さん達と同じ部屋で、産後を過ごしていました。

赤ちゃんに授乳し、おむつを替え、泣いたら抱っこ、その隙に自分の食事を取る…という生活がすぐに始まって、どのお母さんも忙しそうでした。

そんな中、同じ部屋に、初産の若いお母さんがいました。

そのお母さんは、ほかのお母さんと違って、いつも「暇そう」でした。

私は、第一子の母乳育児の経験上、母乳が出るまでの長くて大変な道のりを知っていたので、昼も夜も休みなく、我が子に頻回授乳を行っていたため、食事はおろか、寝る時間もほとんどありませんでした。

しかし、同部屋のその若いお母さんは、母乳をあげる時間も短く、赤ちゃんもぐずらないし、夜中も何度も起きている気配がないのです。

私は「初産なのに、母乳がたくさん出ているなんて、うらやましいなあ」と思っていました。

そんなあるとき、部屋にきた助産師が、暇そうにベッドに座っていたその若いお母さんに向かって

「母乳は出てる?しっかり乳首を吸わせないと、出ないわよ!」

と言いました。するとその若いお母さんは

「吸わせてません。だって出ないんだもん。」

と答えていました。

 

…これが、分娩施設の現実です。

 

「出ないから吸わせなくなる」というのは、母乳育児がうまくいかない典型的な例です。

私が出産した「母乳を推進している病院」でさえ「母乳が出るしくみ」を教えてくれないのです。

新米お母さんが「少し乳首を吸わせたけど、母乳が出てくる気配がない。私は母乳が出ない体質だ。」と思い込んでしまうのも、仕方がないように思います。

また、私もそうでしたが、分娩施設によっては「授乳のやり方や乳房の手入れに関するビデオを流すだけ」という、名ばかりの母乳指導を行っているところもあります。

ビデオを見ただけじゃ、母乳の上手な与え方を学ぶことはできません。

助産師の「人手不足」などもあるのかもしれませんが、母乳育児を推進しているのであれば、短い時間でもいいので「マンツーマン」で母乳指導を行ってほしいと思います。

 

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ホテルのような分娩施設も!?

分娩施設の中には、まるでホテルのようなところもあります。

そのような施設は、もちろんお母さんと赤ちゃんの部屋が別の「母子別室」で「決められた時間になったら、赤ちゃんのところへ母乳をあげに行く」というスタイルです。

オムツ替えも、沐浴も、赤ちゃんの観察も、全て施設側がやってくれます。

お母さんは、病院らしくない美しい部屋で、エステを受けたり、マッサージを受けることも可能です。

部屋にはリラックスできる音楽が流れていたり、アロマが炊かれていたり、「赤ちゃんを産む場所」とは想像もつきません。

出産準備品も洗面用具も、すべて分娩施設が用意してくれるので、大きな荷物を抱えて入院する必要もありません。

さらに、そこでの料理は、○○料理のフルコースなどが出されます。

「△△産院は、フランス料理が出されるから、そこで産みたい!」と、料理目当てで、分娩施設を選ぶ人もいるくらいです。

確かに、出産後、家に戻ってくれば、赤ちゃんのお世話で忙しくなり、贅沢な時間を過ごすことはできなくなります。

「出産後の数日だけでも」「出産のごほうびとして」そのような分娩施設を利用するのもいいとは思いますし、そういうニーズが増えているのも事実です。

しかし、そのような分娩施設では、母乳育児を実現することは難しいと思います。

どうやって、赤ちゃんに1日10回も母乳をあげるのでしょうか?

どうやって、赤ちゃんが乳首を吸いやすい抱き方を研究するのでしょうか?

母乳は、お母さんの食べたもので味が左右されるとも言われています。

乳腺がまだ開通されていない分娩後に、ごちそうなど食べたら、乳腺炎を引き起こすだけです。

分娩施設で「フランス料理」が出されること自体、「母乳育児を考えていないんだな」と思ってしまいます。

私の友人が出産した産院は、母子同室で母乳育児を推進していたようですが「コーヒーと紅茶が飲み放題」だったそうです。

「母乳を通じて、カフェインが赤ちゃんの体内に入る可能性がある」「カフェインは赤ちゃんにとってよくない」ことは、素人でもわかると思うのですが…。

つまり、多くの分娩施設は「お母さんが快適に過ごすための分娩施設」であって「赤ちゃんの健やかな成長を考えた分娩施設」ではないのではないでしょうか?

このような分娩施設は、母乳育児をサポートすることはできないし、そもそもサポートする気がないように思います。

まとめ

母乳育児は「最初が肝心」です。

哺乳瓶に慣れた子は、母乳を嫌がって飲まなくなる可能性もあるので、母乳が出ないからと、すぐにミルクを与えるのはよくありません。

その「最初」のサポートをしっかり行ってくれる分娩施設でない限り、母乳育児を一人で行っていくのは難しいと思います。

「母乳が出ない」と焦るお母さんを励まし、お母さん一人一人の母乳が出るまで、根気よく付き合ってくれる環境が必要ではないでしょうか?

私も、第一子の時は「ビデオによる母乳指導」しか受けなかったので、不安や悩みを解決するために、母乳相談所を探して行きました。

母乳が出ないのはお母さんのせいではありません。

母乳育児の正しいやり方を指導してくれない環境にも問題があります。

このような、日本の分娩施設の問題があるにも関わらず、日本母乳の会が重視しているように「母乳育児は母子や家族関係の基本」と言われてしまうと「母乳が出ない=良好な母子関係が築けない=お母さんのせい」となりがちです。

コラムにも書かれていたように、特に、働くお母さんは母乳育児の継続が難しいと思います。

働くお母さんのほとんどは、「経済的な理由」や「復帰が難しい職場環境」などの理由であって、母乳育児をしたくないからではありません。

母乳のメリットはたくさんあるけれども「母乳育児を実行できないのは、お母さん一人のせいではない」ということも、付け加えておく必要があると思います。

 

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